23区にコスパの良い住みよい家を建てる日記

銀行でお金を借り、23区内で土地を買い、工務店を決めて、プランを設計士と検討し、仕様、設備機器等を決め、工事現場を確認し、建物が竣工して、家に住むまでを日記にします。

賃貸か持家か、マンションか戸建てか その2

では、その「住みよい家」は賃貸か持ち家か、マンションか戸建てか。
 
まず、賃貸の戸建ては、物件数が少ないのと、更に更新料がないものはほとんどないので、対象外でした。
 
分譲マンションについて。
やめた理由はいくつかあります。
最も大きなものとしては、長期保有を考えると、リスクが高いと思うこと。
なぜリスクが高いか。
まず、土地・戸建ても同じですが、前述のとおり、今後の需要と供給のバランスが大きく崩れ、大きく値が下がるとしか思えないことです。
そして、マンション特有の問題として、長期的に管理組合を維持することが今後は更に大変難しいこと。
現時点でも管理組合が機能していない物件はあります。
昭和40年代に建設されて、建て替えを行うことができないマンションは、売り手はたくさんいるのですが、買い手はほとんどいません。
ネットで検索すると、売却希望価格が100万円台のものや100万円を切るものもあります。
そしてこういったマンションは高齢者が多く、亡くなられた場合、相続した方もお荷物になるだけです。
マンションは維持管理費にお金がかかります。
固定資産税と修繕費(積立金)は戸建てでもかかりますが、更に、管理費、駐車場代がかかります。
そしてそれら管理運営を全て管理組合で決めなければならない。
どこの管理組合でも問題となっているのが、管理費や修繕積立金の滞納です。
それが古いマンションになればなるほど、滞納者が増え、必要な修繕費も増えるのが一般的です。
誰もがいやがる管理組合の役員といった仕事もあります。
すすんで何年もこの仕事を継続してやる方が、実は管理費修繕積立金を横領していた、といったこともたまにある話です。
そして戸建てと違い、分譲マンションは除却が難しく(現時点では建て替えを除くと実績はゼロです)、建て替えも余程な条件が整わないと、実施できません。
余程な条件とは、代官山の同潤会のように、従前が低密度だが従後は高密度に配置できる敷地であり、分譲マンションとしての需要があるところ、です。
これがクリアできない場合は、権利者が建て替えに際して例えば2000万円程度負担することを受け入れることが必要になります
建て替え検討を行っている管理組合は多数ありますが、2015年4月時点で竣工したもので183件しかありません。
そして、現時点もたくさんのマンションが建設され、供給されている。
老朽化マンションが増え、維持管理できない管理組合が増え続ける。
分譲マンションは、現行の制度では、必ず最後はトランプのババ抜き状態になります。
持ち主やその相続人は上手く売り抜けられるといいですが、管理組合が機能しなくなり、スラム化が始まると、売ることが大変難しくなり、所有するだけで管理費、修繕積立金、固定資産税等で毎月4万円は払わないといけない。ただしこの額は組合員全員が払っての額ですから、滞納者が半分になれば、固定資産税を除き、支払額が倍、いや修繕費が古くなると高くなるのでもっと高くなるかもしれません。
国はマンション建替円滑化法を平成14年に立法化し、建替の要件の緩和についても改正していますが、まあ難しいですね。
区分所有法に基づいて各権利者がマンションを所有していますが、スラム化を免れられる有効な法律の改正案なんてのは、想像できませんね。
今後間違いなくマンション全体の価値は暴落します。
今マンションをお持ちの方にとって、ある程度希望する額で売れるのは、東京オリンピックの前までではないでしょうか。
とは言っても、都心の立地の良いマンションであれば、管理組合が機能しなくなる、といったところまではいかないとも思います。
でも、その都心マンションは、最近はチャイナマネーによって小バブル状態。
小バブルも必ず弾けます。
都心マンションはクルマを手放すことができない我が家にとって、駐車場コストが高いのもネック。
そしていくつか物件は見たのですが、手ごろな価格の物件でこのマンションにぜひ住みたい、といったものに出会えませんでした。
まぁ、そんなこんなで分譲マンションは対象外としました。

賃貸か持家か、マンションか戸建てか その1

さて。
我が家はこのたび23区内に家を建てることにしました。
その経緯を日記にまとめようと思いつきました。
ちなみにこの日記を書き始めた現時点は、土地購入の契約書に印を押し、引き渡しまであと2週間、工務店をほぼ決めたところです。
まず、初めのお題は、賃貸住宅か持ち家か、マンションか戸建てか。
住まいに求めることは、年齢が加わり、状況、環境が変わると、物差しが変わる、と思っていましたし、今も思っています。
新婚共働きであれば、職場に近く、外食のできる飲食店が充実した駅の近くがいい。
子供ができれば、安心して遊ばせることができて、学校の環境が良い立地がいい。
子供が巣立つと、やはり都心に近くて、病院も近く、もちろん駅にも近いところがいい、などと。
そして将来は当然どうなるかわからない。
家族全員健康で過ごせるかもしれないし、誰かが病気やケガで大変なことになるかもしれない。
もしくは、仕事を辞めたくなるかもしれない。
そのときそのときの家庭の状況、価値観にあわせて住めばよい、と思っていました。
そして不動産の価値について。
誰がどう考えても、将来大幅に下落する、といった材料しか出てこない。
不動産購入の主となる30代人口が今後減り続ける。
また、その年代が長年に渡ってローンを組める仕事に携われる率もおそらく減りつつある。
不動産売却を求める高齢者、もしくは相続人が増えている。
最近やっと社会で認識され始めた空き家問題があります。
なので、私はこれまで賃貸派でした。
そんな私がなぜ、家を建てることになったのか。
ま、よくありがちな平凡な理由ですが。
子供が生まれたことによります。
ちなみに今、110ヶ月です。
子供が生まれると、当たり前なのでしょうが、自分の物差しが変わりますね。
子供が生まれる前は、何が大事って、当たり前ですが、自分が一番大事でした。
それが子供が生まれると、自分よりも子供が一番大事、って本心で思うようになりました。(おそらく)
そして、家族がより大事なもの、と思うようになりました。
当たり前のことなのでしょうが、40代になって子供が初めてできた自分にとって、その家族が一緒に過ごす家は、とても大事なものと思うようになりました。
 
その家族が過ごす家をどんなものにするか、ですが。
今までは、礼金や更新料のないUR(旧公団)や東京都住宅供給公社の賃貸住宅等に住んでいました。
家庭の環境にあわせて、必要になれば、その都度引っ越しをすればよい、と思っていました。
ただし、パートナーである嫁さんの希望は、「住みよい街で、子供をまじえて、良い友達、人間関係を構築して、その住みよい街の住みよい家で死ぬまで住みたい。」です。
僕も子供が生まれたことにより、その考えに感化された、といったところでしょう。